【ゆるキャン△】感想

こんにちは。

ゆるキャン△の前話視聴を終えたナバッキオです。

 

皆さんはキャンプってしますか?

 

恥ずかしながら私は40年も生きていて、1度しかキャンプをしたことがありません。どちらかと言えばニッチな趣味って感じのキャンプ。世間ではどれくらい浸透しているものなのでしょうか。

 

1度や2度、キャンプ経験ありますって人は沢山いそうですけど「キャンプが趣味です! 毎月いってます!」みたいな人は流石に見たことがない。

私の周辺で唯一キャンプをする人と言えば「毎年、夏には家族でキャンプしますよ」と言うくらいなのだが、例え年1だとしても、全くキャンプをしない私にとってはアクティブだなーと感心してしまうのです。

 

私が人生で1回だけ経験したキャンプは秋田県の母親の実家に帰省していた時の事でした。当時、私はまだ小学生。秋田の叔父に連れ出され、山の中のキャンプ場でも何でもないところでテントを張りました。

 

水場ではピークを過ぎた水芭蕉がまだ点々と咲いている季節でした。何をしたとか、何を食べたとかは全く覚えていないのに、夜中に見た星空は未だに鮮明に思い出すことが出来ます。満点の星空なんですよこれが。本当に美しかった。まあ少し補正かかって美化されてるかもしれませんけどね。

 

あ、あと車がぬかるみでスタックしてしまい、近所の(と言っても田舎なのでかなり離れている)農家さんに耕運機を出してもらって引っ張り出したアクシデントもめっちゃ覚えてる。

 

ゆるキャン△の主人公『各務原なでしこ』も、夜の本栖湖畔の絶景をきっかけに、アウトドアに興味を持った1人です。この作品はそんななでしこのアウトドアライフと友情を描いた作品です。

 

それではここから感想となります。ネタバレもありますのでご注意を。

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あらすじ

浜松から山梨県の南部町に引っ越してきた各務原なでしこは、引っ越してきた当日にも関わらず、自転車をこいで本栖湖までやってきました。

その目的は富士山。

千円札裏側の富士山は本栖湖から撮影されたそうで、天気のいい日は見事な景色を堪能できるそうですが、この日はあいにくの空模様。富士山には雲がかかっていたようです。

疲れ果てたなでしこはキャンプ場のトイレ前のベンチで寝入ってしまいました。

 

ちょうどそこにやってきたのは志摩りん。

りんはここ本栖湖のキャンプ場にソロキャンプをしにきた女の子。真冬だと言うのにご苦労なことです。

トイレ前のベンチで寝ているなでしこを「あ、これ風邪ひくやつだ」と横目に見ながらもキャンプ場の受付に向かいました。

夜、トイレに行ったりん。流石にそこになでしこの姿はありませんでした。ちゃんと帰ったんだなと他人事ながらに安心して振り返ると、泣きじゃくるなでしこが超近くに立っていて驚きます。

 

真っ暗で帰り道が怖い。おまけにスマホも忘れるという体たらくななでしこ。りんにご飯を御馳走してもらい食べている間に、富士山を隠していた雲が晴れ、その雄大な姿が月明かりのもとに浮かび上がりました。

 

その時の感動が忘れられなくて、なでしこは転校先の高校で野外活動サークルの門を叩きます。そして学校でまさかのりんとの邂逅。なでしこの野クル活動がスタートしました。

 

キャンプの知識やHow toが学べる

キャンプと言えばキャンプ道具は必須。ではどんな種類があって、何を選べば良いのでしょうか。初心者には道具を選ぶ基準がわからないものですよね。そんな疑問をわかりやすく解説してくれます。

 

例えばテント1つとっても様々な型があるので、そのメリットやデメリットの解説。また設営方法を丁寧に説明してくれたりします。なでしこの入った野クルメンバーもキャンプは素人のようなもので、彼女たちのたどたどしさが、なんかもの凄い親近感を生み出します。

 

それから、全てが女子高生目線なんですよね。有名メーカーの道具はどれも高額で、女子高生がおいそれと買える物ではありません。なので安い道具でも快適に過ごせるように試行錯誤するんですよ。

 

冬のキャンプなのに、夏用のシュラフしかないけどどうしようって。そこで、シュラフの上からアルミホイルを巻いてみたり、梱包用のプチプチで巻いてみたり、段ボールに入れてみたり。温かくはなるけど身動き取れないじゃんってことで結局、バイトとかして冬用のシュラフを買うんですけどね。

 

その他にも、キャンプ場の利用料をいつまでも引きずっていたり、薪が無料で使い放題のキャンプ場を選んだり、こうやって創意工夫で自分たちの等身大のスケールでキャンプを楽しむ姿が、非常に良いんですよね。よくあるアニメの鉄則のように、無尽蔵に活動資金が湧いて出てくる訳ではないのでリアリティがあります。

 

キャンプHow toについては、かなり初心者向けな内容だと思います。それもそのはず、りん以外はみんな初心者なのですから仕方ないのです。なので、達人キャンパーには物足りない内容かと思いますがそこはどうか肝要に。

 

でも、私のような素人からすれば、火を起こす道具もキャンプ場に合わせてチョイスしないといけないなんて考えたこともなかった訳です。キャンプ場なら地面で焚火して良いと思ってる輩ですから、いざキャンプ場に行ったら芝生のキャンプ場で直火禁止!!なんてこともあったかもしれません。そう言った予備知識があるだけで、キャンプ場を予約の時とかに助かると思います。

 

とにかくみんな旨そうに食う

キャンプって日常を忘れ、大自然を体で感じることが出来る、特別な経験だと思うんですよね。草木や土の匂い、水面の波、流れる雲、風の声、鳥の囀り、美味しい空気。皆さん最近はいつ、自然を体いっぱいに吸収しましたか?

 

忙しい日常、街の喧騒から離れ、外で食べるご飯はさぞかし美味しいことでしょう。

 

そう、ご飯がとても美味しそうなんですよ、このアニメ。

 

第1話、カレー味のカップ麺をはふはふ言いながら食べるなでしこがとても印象的だったんですけど、それを見ていたりんも初対面にも関わらず「こいつ旨そうに食うな」と心の中で呟きました。

 

なでしこの食べっぷりは気持ちが良いくらいなんですけど、他の子もホント、美味しそうに食べる。顔の表情もさることながら、その旨そうだなーって感情を不思議と沸きたててくれるのが、冬だけが持つ特権、湯気です。

 

皿に盛られたスープから立つ湯気。それを口に含み、喉を通した後、吐息と共に沸き立つ息の白さ。皆さんもきっと、そんな経験がおありだと思います。

 

それが視覚から飛び込んできて、自分の体にしみ込んだ、あの温かい物を口にして、何とも言えない安心感に包まれたような感覚を呼び起こすのです。

 

あー旨そうだなって。

 

だからこれ、寒い時期の夜中とかに観ていたら絶対、夜食を食べちゃうやつだと思います。とても危険。

 

その他ゆるキャン△では餃子鍋やパスタ、焼き肉など、キャンプ飯が次から次へと出てきます。と言うか、飯食うためにキャンプしてるんじゃないかと思うくらいご飯の準備に余念がなく、専門の本を片手に次は何食べようと、いつも考えていて、この辺りがとても女子っぽいなと思います。

 

ゆっくりとした時間 ゆっくりと縮まる距離

いわゆる日常系のアニメに分類される本作。劇的なストーリーの展開はなく、終始まったりとした時間が流れます。そんなまったりとした展開なのに、不思議と退屈だとは思わせない魅力がゆるキャン△にはありました。

 

特にキャンプパートは本当にまったりとしています。お腹がすいたらご飯を食べ、寒くなったら火を起こし、暗くなったら寝る。自然の中に身を預け、自然に合わせて行動する。そんなまったりとした時間をこよなく愛すが故、りんは基本ソロでキャンプをします。みんなでワイワイするキャンプはちょっと違うと考えるような子なのです。

 

私はソロキャンプが好きなりんも、なでしこが参入した野クルのキャンプ活動にどんどん巻き込まれていくのだろうと思って観ていたのですが、そうではありませんでした。スマホでメッセージを頻繁に交わす間柄になっても、りんはキャンプだけは断るのです。頑なに一定の距離を保とうとするりん。

 

これはグループでするキャンプが想像がつかないのと、ひとえに大垣千明が苦手というのもあるようです。

 

それでもなでしことは夜景の写真を送り合ったりなど、少しずつ距離を縮めていきます。そうしてなでしことは2人でキャンプしたり、約束を取り付けたりする間柄になりました。絶対にソロじゃなきゃダメって訳ではなさそうです。

 

そうして歳末の野クルのクリスマスキャンプには何だかんだで参加することになり、皆でするキャンプの楽しさも少しわかったのでした。

 

まとめ

山梨県を舞台に、女子高生がキャンプを通して友情を育むゆるキャン△

 

作中に出てくるキャンプ場は、実在するキャンプ場の名前を少し変えているようで、モデルになったキャンプ場はゆるキャン△効果で来客数が増えた、なんて話を聞きました。

 

うん。わかる。

 

めっちゃキャンプしたくなりますよ、これを観たら。

 

テント立てて火を起こして、なでしこたちのように、ゆっくりとした時間を過ごしたい。そんな気分になってきます。

 

作品は雄大な自然の描写が美しく、カントリー風の音楽や魅力的なキャラクターが織りなす普通だけどどこかしゃれの効いたセリフ回しが秀逸。

 

それから何と言っても、冬の空気感がとても良い。

 

この冬の描写が、人間の本質を刺激している。そんな風に私は感じました。

 

とてつもなく寒い日に焚火に当たっていると妙に落ち着いた気分になったり、温かい物を食べるとホッとしたり。そんな感覚を画面越しに感じる人が多いからこそ、この作品は支持されているのだと思います。

 

終始まったりとした雰囲気だけど退屈することはありません。

 

オススメは冬の寒い日の夜に毛布にくるまりながら、何も考えずにボーっと観る。これが一番だと思います。

 

その際にはお腹がすいて夜食を食べ過ぎないようにご注意を。

 

あ、最後なんですけど、作中に登場した笛吹公園とほっとけや温泉には行ったことがあったので、なんだか嬉しかったです。

 

 

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